オスカーニーマイヤー美術館(ブラジル

オスカーニーマイヤー美術館
 オスカーニーマイヤーさんは、ブラジルの建築家で、革新的思想を持つかたです。
 ブラジルの新首都ブラジリアの政府系の建物を多数デザインした人だそうです。この美術館のデザインを見ても分かるように、大胆に曲線を使った建築が特徴。

 ポルトガル語では「Museu do Olho(目の美術館)」と言う別名もあります。…そのままですね…。
 実際にオスカーニーマイヤーさんがデザインしたのではなく、オスカーニーマイヤーさんの偉業を称えるために、2003年になって新たにオープンしたモノ。

Museu Oscar Niemeyer - Curitiba - Parana' - Brasil

 そのあまりにも革新的、左翼的思想(政党にも参加)が一時政府に嫌われ、フランスに逃げ込んでいた時期もあるという芸術家だったそうですから、オスカーニーマイヤーさんを称えるには、ありきたりな建物ではダメだったのかも知れません。しかし…新館の方もオスカーニーマイヤーさんを超えるほどの斬新さですよね…。
 1945年にブラジル共産党に入党し、1964年から始まるカステロ・ブランコ将軍の軍事独裁政権時代(アメリカの傀儡国家と言う感じだそうで…)に、前述した「ヨーロッパ亡命」を余儀なくされたそうです。

 ソビエト社会主義の考え方を汲む政党で…というと、一気にイメージが悪くなりますが、それは、我々が「アメリカ資本主義国」の流れを汲む政治に浸っているからであって、イデオロギーとしては、資本主義も社会主義も対をなすモノではなく、現在のヨーロッパで進行し、日本の政治でも徐々に始まりつつある「高福祉社会」は、言わば「資本主義+社会主義」的な考え方です。
 イメージが悪いのは、アメリカの対ソ連政策を引きずっていることもあるし、日本が極端な親米国家であることも、その他様々なモノが混ざり合っていることが挙げられます。特に問題なのはその「社会主義の考え方」ではなく、すり込まれた「社会主義という言葉の持つ独特なイメージ」のためだと考えられます。

 要するに、「ソビエト独裁政権」には「ノー」と言いたいですが、「社会主義」自体には、「色はない」と言うことです。日本にもアメリカにももちろん社会主義の側面があって、例えば、みんなの税金を再配分…道路を作るとか、空港を作るとか、国がそういうことをするのは社会主義的な考え方によるモノです。

Oscar Niemeyer Museum, Curitiba, Brazil.

 長くなってしまいましたが、オスカーニーマイヤーさんは、そういう「理想的な社会」を夢想する芸術家だったと言うことでしょう。みんなで協力し、みんなで助け合うというのは、社会主義的な考え方、才能あるモノはどんどん才能を伸ばすと言うのが資本主義的な考え方と言えるでしょうか?
 60年代のアメリカと言えば、まだまだ「アカ」とか言う考えが世間に浸透していた魔女狩り的時代。そのアメリカの支援を受けるカストロ政権だったために、当時は「アカ」と言うレッテルを貼られ、芸術家、建築家といえども国外逃亡を余儀なくされたと言うことでしょう。

 その後、共産主義国の理想を目指して、共産主義にはなくてはならない芸術家、建築家へとなっていきます。現在の共産主義国には、やたらと独裁色の強い国家が多いので、私としては独裁には異を唱えたいところですが…。社会主義勢力と資本主義勢力が対立するのは間違っているなぁ…本質がずれているなぁと思う今日この頃です。
 対立すべきは「民主主義勢力」と「恐怖独裁政権」であってほしいものです。

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資本主義の不安定さを修正するために成立したケインズの理論も、言ってみれば社会主義的な発想を資本主義社会に組み込んでいったに近いですよね。

現実の東側国家はマルクスの本来の思想を忠実に実現したとは言い難いものばかりだったので、共産主義そのものに独裁・秘密警察というイメージがついてしまった。

今あらためて、イメージではない社会主義を問い直す必要がありますね。

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