イギリスの万里・ハドリアヌスの長城(イギリス

イギリスの万里・ハドリアヌスの長城
 イギリスは、スコットランド、イングランドなどが集まった国ですが、そのイングランドとスコットランドの境界に近い形で、長城が建設されています。これが、ハドリアヌスの長城です。
Thumbnail:Steven Fruitsmaak
 ハドリアヌスの長城は、長さが117.5kmほど。イギリスを真っ二つにするようなラインです。
 117.5kmというのは、だいたい東京から甲府の距離ぐらいでしょうか。仙台から日本海に抜けるまでに直線的に長城があると想像すると、その規模がわかりやすいかもしれません。

Hadrian's Wall and Housesteads Crags - geograph.org.uk - 1410595
G Laird [CC-BY-SA-2.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0)], via Wikimedia Commons

 これは、イングランドとスコットランドの戦いで築かれたものではなく、もっと前のローマ時代、ハドリアヌス帝が建てたものなので、ハドリアヌスの長城なんですね。
 ハドリアヌス帝の時代は、先代のトラヤヌス帝の時代の領土拡大政策で、ローマ帝国が、東はアラブのペルシャ湾に達し、カスピ海に達し、エジプトなど北アフリカから、今回のイギリスのハドリアヌスの長城辺りまでを支配するという、一番版図が広がった時代です。凄いですね、改めてみると、ローマ帝国って…。
 ハドリアヌス帝は、そこで領土拡大ではなく、国を安定化させる方向へ方針を変換しています。そこで出来たのが各地の長城で、ハドリアヌスの長城もその一つ。
 ローマ侵入以前に住んでいたケルト系の民族が、ローマ帝国に抵抗していたそうです。
 ただ、こんな規模の城壁を築く必要があったのかなど、謎も多いものなのだとか。ハドリアヌス帝が望んでいた「完全無欠のローマ帝国」を再現したのか、ローマ人と野蛮人を分離したかったのか。
 歴史学者の間では、諸国でのローマに抵抗する勢力に手を焼いていたため、その経験からこのイギリスにもこんな長い城壁を築く必要性を感じていたのかもしれない、と言う感じで解釈されているようです。

 残念ながら、長い歴史の間に農民がその壁の石を取って農業に使ったり、道を作るためにその石を流用されたりして、今は完全な姿を残していない場所もたくさんあります。
 長城走破!みたいな観光となると結構大変かも。
 長い長城の間には、6箇所ほど見学コースが用意されていますが、そのどれもが20km近い距離をウオーキングするというもの。

東海岸から…
ウォールセンド~ヘドン·オン·ザ·ウォール
 街中から田園へ抜けるコース。

ヘドン·オン·ザ·ウォール~チェラーフォード
 開けた田舎道。

チェラーフォード~スチール·リグ
 ここが見所が多いようです。田舎道から湿原へ。

スチール·リグ~ウォルトン
 博物館があります。また、付近にこのハドリアヌスの長城から取った石で出来た教会があるとか。

ウォルトン~カーライル
 高速道路やエデン川と出会います。

カーライル~ボウネス·オン·ソルウェー
 壁自体はあまり残っていないそうですが、散歩には最適なんだとか。

参考:Hadrian's Wall - Wikipedia, the free encyclopedia

 全部合わせて、長城の117.5km近くを走破できます。1コースが約20km~30kmですから、本気で歩き通そうとするとかなり大変。平均的に、街を20km徒歩でで4~5時間程度はかかるそうなので…トレッキングコースだと、もうちょっと時間を見とかないといけないかも。内陸部のコースがやはり見所がたくさん残っているみたいなんですが、それこそコース上にカフェがあるわけではないので、その辺りも注意して。

 ただ、世界遺産だけあって、歩いている人もそれなりに多くて、バスやタクシーなんかは頻繁にあるそうなので、行き倒れるようなことはないとは思いますが…。

ウォールセンド~ヘドン·オン·ザ·ウォール
(Part of) Hadrian's Wall (2) - geograph.org.uk - 837930
Mike Quinn [CC-BY-SA-2.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0)], via Wikimedia Commons

スチール·リグ~ウォルトン
A classic view of Hadrian's Wall - geograph.org.uk - 1540588
Oliver Dixon [CC-BY-SA-2.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0)], via Wikimedia Commons

チェラーフォード~スチール·リグ
Hadrian's Wall and Housesteads Crags - geograph.org.uk - 1061919
Oliver Dixon [CC-BY-SA-2.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0)], via Wikimedia Commons

参考:Hadrian's Wall - Wikipedia, the free encyclopedia

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